ある日、存在しない漫画の本が作りたいなと思い立った。
このような版画を作っていて常々思うのだが
漫画家は数百ものページを漫画で埋め尽くし1冊の本にしている。
人間業じゃない。
私にとっては1コマ分描くのでも青息吐息で大変なのにと。
だもので漫画の本を作ろうと思っても私にはとてもとても終らせられそうにない。
だが、漫画本の1コマだけならばどうにかできそうだ。
そうしてほぼ余白の漫画本ができた。
これは本なので触ることができる。
触れられるということは対象に干渉できるということで読んでいる際は意識にないのだが、
読者の手により本は歪んでいるわけだ。
私が普段制作している版画は直接触るなんてまずあり得ないし歪んでいたら必ず指摘を受ける。
印刷物と版画の違いはこういうところにもあるのかもしれない。
活動実績、受賞歴など
版画家
1985 青森県七戸町生まれ
2008 日本大学芸術学部美術学科絵画コース版画専攻卒業
現在 青森市にて制作活動を行う
個展
2012 「SUKIMAMORI」ギャラリー同潤会(東京/表参道)
2019 「奥山庸子 個展」ギャラリーQ(東京/銀座)
2020 「空想売買取扱い店」Whitestone Gallery Karuizawa(長野/軽井沢)
2021 「妄想とフィクション」gallery CRADLE(青森/桜川)
2022 「ハンガノカワ」gallery CRADLE(青森/桜川)
2022 「奥山庸子 個展」ギャラリーQ(東京/銀座)