アートな「人」紹介

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斉藤雅美さん

あおもりNPOサポートセンター理事長 斉藤 雅美さん

アート・音楽に興味をもったきっかけを語る斉藤 雅美さん

アート・音楽に興味をもったきっかけを教えてください

「あおもりNPOサポートセンター」は、NPOを支援するNPOです。NPOの設立から設立後の運営支援、市民の皆さんにNPOの活動を知ってもらうための啓発活動を行っています。同時に、行政の方々と一緒に、まちづくりや人材育成など、その時々の地域課題を解決するための事業も行っています。
平成20年から行っている、青森市浪岡の旧王余魚沢(かれいざわ)小学校の廃校活用事業は、全国的に増え続ける廃校や少子高齢化といった社会問題に取組み、コミュニティの中心として小学校が持つ “求心力”を活かして、人の賑わいを創出していこうということで始めたものです。地域の“食”“建築”“文化”などをアートの手法を用いて発信するため、県内外から多くのアーティストを招いて作品を作っていただきました。
現代アートの作家やカメラマン、ダンサーなど、様々なアーティストがレジデンスし、そのお手伝いをする中で、“外から見た青森の魅力”を切り取るアーティストの魅力に私自身もとりつかれていき、アートイベントのディレクションなども行うようになりました。

アート・音楽に感じる「魅力」語る斉藤 雅美さん

アート・音楽に感じる「魅力」を教えてください

アートも音楽も表現のひとつで、作り手がその時の社会的問題や葛藤・批判を強烈なメッセージとして発信することが多いですが、受け手はそのメッセージを正確に受け取る必要はなく、同じ作品を見ても大人や子ども、日本人や外国人など、それぞれの感性で個々の受け取り方をしていいと思っています。人によって単純に「おもしろい」「気に入った」「意味がわからない」様々なとらえ方があって、それでいいんじゃないかと思います。
そういった作り手と受け手のゆるいキャッチボールができるところが魅力のひとつだと感じます。

これからの活動を語る斉藤 雅美さん

これからどんな活動をしていきたいですか?

青森は「太宰治」「棟方志功」「寺山修司」「奈良美智」など、たくさんの優れた作家を輩出した土壌があります。一方、良い作品や本物の作品を見る機会は中央と地方で格差があります。地方には地方の文化があって、そこでしか作り出せないアートが必ずあるので、そのことを(特に子どもたちに)知ってもらいたいですし、青森県民にも誇りに思ってもらいたいです。
2017年、「AOMORI PRINTトリエンナーレ」が開催されますが、そういった芸術祭をとおして青森の魅力を県内外に発信していければと考えています。

 

斉藤雅美さん

プロフィール
斉藤 雅美 さいとう まさみ
あおもりNPOサポートセンター理事長
1968年青森県弘前市生まれ
青森県警察職員を経て、2008年よりNPO中間支援組織として他のNPOを支援する活動の他、廃校活用事業・「AOMORI PRINTトリエンナーレ2014」事務局運営など文化芸術と社会を結びつける活動を行っている。