News

ここから本文です

ACAC「冬の芸術講座」「アーティスト・イン・レジデンス2020公募開始」のお知らせ

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)

冬の芸術講座2020「凍てつく窓をあける術」開催のご案内
2020年1月11日(土)〜3月15日(日) 計5企画

 

企画概要

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)では、雪深い1月~3月にかけて展覧会は行っていませんが、ゆっくりと市民や学生が創作活動に取り組めるようなワークショップの開催や、アーティストの活動に迫ることのできるトークイベントを実施しています。
本年度は、子どもから大人までご参加いただける3つのワークショップ(共催1企画含む)・トークイベント・映画上映を予定し、凍てつくような寒さの中でも、芸術を通して自分の世界の見方を拡張し続けられるような機会をお届けします。

企画一覧

【1月】

  • 1月11日(土)13:00~16:00
    ドローイングワークショップ「絵をかこう」 講師:船井美佐(現代美術家)
  • 1月12日(日)10:00~12:00
    ブラジル滞在報告会「それぞれのブラジル」 ゲスト:船井美佐、鎌田友介(アーティスト)

 

【2月】

  • 2月15日(土)13:00~14:00
    であい授業ワークショップ「平野友愛 with アオモリJr.」 講師:平野友愛(アーティスト)

 

【3月】

  • 3月7日(土)8日(日)10:00~16:00 ※二日間連続講座
    版画ワークショップ「自分の顔de雪だるまを作ろう」 講師:小野耕石(美術家、版画家)
  • 3月15日(日)13:00~17:00
    映画「ナイトクルージング」上映+プロデューサー田中みゆきトーク

 

詳細情報

1月11日(土)13:00~16:00

ドローイングワークショップ「絵をかこう」

ドローイングワークショップ「絵をかこう」

講師:船井美佐(現代美術作家)

  • 会場:ACAC 創作棟ワークショップスタジオ
  • 対象:3歳から大人まで(未就学児は保護者の付き添いをお願いします)
  • 材料費:一人500円
  • 申込み:要事前申込み(定員30名)
  • 申込み締切1月8日(水)※応募多数の場合抽選

まっしろいキャンバスは雪のよう。
雪の下は何が隠れているのだろう。それを想像して絵を描いてみよう。
アーティストのお話を聞いたあと、大きなキャンバスにみんなで一緒に制作します。
筆やローラーを使って絵具で思いっきり描いてみよう。
雪が消えるくらいまで描いたら、額縁を使って好きな構図をさがして、気に入った部分を切りとって持ち帰ります。
絵を描くことはすべての始まり。現代に生きる私たちは、原初の衝動を否定して生きているが、人間が動物であることと同じように、イメージすること、それを表すことについて、その当たり前の喜びと力をみつめなおしてみたい。


船井美佐 FUNAI Misa

1974年京都生まれ、2001年筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了。
「楽園」をテーマに絵画空間について考察し、イメージと現実の間を行き来するような作品を制作している。
主な展覧会に「VOCA展2009 現代絵画の展望-新しい平面の作家たち」(上野の森美術館/2009・2010年)、
「ワンダフルワールド」(東京都現代美術館/2014年)、「楽園/境界 ~いつかいた場所~」(国際芸術センター青森/2017年)など。

1月12日(日)10:00~12:00

ブラジル滞在報告会「それぞれのブラジル」

ブラジル滞在報告会

ゲスト:船井美佐(現代美術作家)・鎌田友介(アーティスト)

  • 会場:ACAC 展示棟ラウンジ
  • 対象:どなたでも参加可能(無料)
  • 申込み:不要

ACACでは毎年一名のアーティストを海外のアーティスト・イン・レジデンス団体に派遣しています。
2016年秋にACAC の公募レジデンスに参加し、日本統治時代のアジアで建てられた日本家屋の大型展示を手がけた鎌田友介と、2017年夏に個展「楽園/境界~いつかいた場所~」を開催した船井美佐。その後、提携AIR団体である、ブラジルの「Ateliê Fidalga(アトリエ・フィダルガ)」に派遣された二人は、現地のアートシーンと美術教育、日本家屋と、それぞれのテーマをもとにこれからの制作につながる滞在を行いました。今回は、ブラジルでの経験を共有していただく貴重な機会となります。
※鎌田友介氏は当日、海外よりテレビ電話で参加予定です。


鎌田友介 KAMATA Yusuke

1984年生まれ。2013年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。
日本国外に建設された日本家屋を、近代の歴史を紐解き現在に問うためのプラットフォームとして位置付け、調査し映像やインスタレーション作品を制作している。近年の主な展覧会に「新今日の作家展 対話のあとさき」(横浜市民ギャラリー/2019年)、「HowLittle You Know About Me」(国立現代美術館ソウル館(韓国)/2018年)、「カエテミル」(国際芸術センター青森/2016年)など。

2月15日(土)13:00~14:00

であい授業プロジェクト ワークショップ「平野友愛 with アオモリJr.」

であい授業プロジェクト ワークショップ「平野友愛 with アオモリJr.」

講師:平野友愛(アーティスト)

  • 会場:ACAC 創作棟ワークショップスタジオ
  • 対象:青森市内の中学生、学校教諭、一般の方々
  • 申込み:要事前申込み(定員20名)
  • 申込み締切2月7日(金)※応募多数の場合抽選
  • 共催:アウトプット展実行委員会、青森公立大学 国際芸術センター青森
  • 協力:るんびにい美術館、青森市中学校教育研究会美術部会

2015年に青森県立美術館で展覧会を開催して以来、障害のある方たちによる美術作品の表現の豊かさを広く伝えているアウトプット展実行委員会。
今回は、国際芸術センター青森で美術作品の制作を通して、表現の自由さを実感し、障害理解も進める取り組みとして、障害のある方を講師としたワークショップを開催します。ワークショップでは、参加者が地図を作成し、それをつなげて一つの大きな地図を制作します。
※ワークショップ後、14:20~15:00 に先生方を対象としたディスカッションを予定しています。


平野友愛 HIRANO Tomoe

1999年青森市に生まれる。弘前市立第三大成小学校、青森県立弘前第一養護学校中学部、高等部を卒業後、現在、弘前市にある就労サポートひろさきで豆腐作りと豆乳プリンを作る仕事を担当しながらアーティスト活動を続けている。数々の展覧会で地図をモチーフとした作品を発表し、高い評価を得ている。

3月7日(土)8日(日) ※2日間連続講座
10:00~16:00(お昼休憩:12:00~13:00)

版画ワークショップ「自分の顔de雪だるまを作ろう」

版画ワークショップ「自分の顔de雪だるまを作ろう」

講師:小野耕石(美術家・版画家)

  • 会場:ACAC 創作棟ワークショップスタジオ
  • 対象:小学生から大人まで(無料)
  • 申込み:要事前申込み(定員15名)
  • 申込み締切2月21日(金)※応募多数の場合抽選

棟方志功、関野準一郎をはじめとする偉大な版画家を生み出してきた青森。
ACACでは年に一度、版画の技法を学びつつ創作を体験できる機会を設けています。
今回は、顔の写真を撮り合い、シルクスクリーンの技法を用いて顔の各パーツを版画にし、雪に顔のパーツを転写して自分だけの雪だるまをつくります。
外で雪だるまを作っても寒くないように、帽子、手袋、ブーツなど防寒具の準備をお願いします。


小野耕石 ONO Koseki

1979年岡山県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画科修了。
シルクスクリーンの手法を用いて骨などの立体物に、刷り上げたインクの塊を移植する作品など、独自の表現を追求している。近年の主な展覧会に、「The ENGINE 遊動される脳ミソ/小野耕石×門田光雅」(セゾン現代美術館/2019年)、「開館20周年記念-版の美Ⅲ- 現代版画の可能性」(茅ヶ崎市美術館/2018年)など。2015年VOCA賞を受賞。

3月15日(日)

映画「ナイトクルージング」上映 + 田中みゆきトーク

映画「ナイトクルージング」

ゲスト:田中みゆき(映画「ナイトクルージング」プロデューサー)

  • 会場:ACAC 展示棟ギャラリーA
  • 対象:どなたでも可能(無料)
  • 申込み:不要

【見えない監督の映画に、あなたは何を”観る”か?生まれながらの全盲者の映画制作を追うドキュメンタリー】
「あぁ、見えてない。それがどうした?」
視覚がなく、光すら感じたことのない全盲の加藤秀幸は、ある日映画を作ることを決める。加藤は、映画制作におけるさまざまな過程を通して、顔や色の実体、2Dで表現することなど、視覚から見た世界を知っていく。また、加藤と共に製作する見えるスタッフも、加藤を通して視覚のない世界を垣間見る。
見えない加藤と見えるスタッフ、それぞれが互いの頭の中にある”イメージ”を想像しながら、映画がつくられていく。
加藤の監督する短編映画は、近未来の宇宙の小惑星を舞台にした、生まれながらに全盲の男と見える相棒が”ゴースト”と呼ばれる存在を追うSFアクション映画。それはまるで、映画制作の現場で浮かび上がる、「見える/見えない世界」の間に漂う何かとも重なる。
ドキュメントとフィクション、二つの世界に漂う”ゴースト”を、捕らえることはできるのか。
上映終了後には、本作のプロデューサー・田中みゆきのトークを開催予定。映画の解説だけでなく、障害のある方々と協働して手がけるプロジェクトについてお話を伺います。


田中みゆき TANAKA Miyuki

1980年生まれ、キュレーター/プロデューサー。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院非常勤講師。
21_21DESIGN SIGHT、山口情報芸術センター[YCAM]、日本科学未来館で展覧会やパフォーマンスなどの企画に携わった後、「障害は世界を新しく捉え直す視点」をテーマに、展覧会やパフォーマンスなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。近年の活動に、『義足のファッションショー』(日本科学未来館/2014年)、『国際交流基金 障害×パフォーミングアーツ特集 “dialogue without vision”』(KAAT 神奈川芸術劇場/2016年)、『大いなる日常』展(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA/2017年)、『音で観るダンスのワークインプログレス』(KAAT神奈川芸術劇場/2017年〜2019年)、映画『ナイトクルージング』(2019年公開)、『オーディオゲームセンター』(2017年〜)など。(詳しくはこちら

ワークショップお申込み・お問合せ

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)
017-764-5200(お電話は9:00〜17:30の間にお願いします)
FAX 017-764-5201
MAIL acac-1@acac-aomori.jp
Webサイト http://www.acac-aomori.jp

 

アーティスト・イン・レジデンス2020 公募開始

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)の、公募によるアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムが変わります。
ここにしかない環境を、最大限活かせるレジデンスへ!

 

1.事業概要

OPEN CALL : CALL for OPEN
国際芸術センター青森(ACAC)は2001年の開館以来、アーティスト・イン・レジデンス(AIR)のプログラムを柱に、展覧会、ワークショップ、トークなど、アーティストと市民や学生との交流プログラムを織り交ぜて活動を続けてきました。 ACACにはユニークな展示ギャラリーがあり、これまでの公募AIRでは約3か月の滞在期間中に展覧会に参加することを必須としてきました。制作と発表、そして来館者のレスポンスが一続きのプロセスにおいて行われることにACACのAIRの大きな特徴があると言えるでしょう。
上記のようなこれまでの実践を踏まえ、今年の公募ではACACのAIRの幅を拡張することを試みます。
まず、展覧会参加を必須とはしません。もちろん展覧会もできますが、展覧会に参加しない方はワークショップ、パフォーマンス、トークなど何らかのイベントを実施してください。また、期間は選択制です。最短で2週間、最長では3か月の滞在を可能とします。短期間の滞在で集中的に制作してワークショップやパフォーマンスを行うことも可能ですし、長期間の滞在で実験を繰り返して作品を深化し、発表することもできます。つまり、ここで何をするかはあなた次第。
私たちACACには、ここでしか提供できない環境があります。本州の北端に位置し、大都市とは異なる文化を有すること。八甲田山のふもとの力強い自然に囲まれていること。巨大な弧状のギャラリー空間を備えていること、等々。この環境を楽しみ、未だ発見されていない強みを私たちと共に導き出し、この施設を思う存分使い倒してみませんか。
ACACをハブとして、様々な分野のアーティスト、 キュレーター、リサーチャー等 が集うことで、表現者同士、そして市民や学生との交流も行われる、創造的な場が立ち現れることを願っています。

2.公募人数

6〜10名(海外のAIR実施団体からの推薦による参加者2名含む)

3.事業日程

【招聘期間】2020年6月17日(水)~9月22日(火)のうち、2週間1タームとし、最短1ターム、最長7タームから選択。
【募集期間】2019年12月16日(月)〜2020年1月31日(金)日本時間17:00

4.応募方法/選考方法

【1次審査】インターネット上の応募フォームでの応募
【2次審査】書類による審査
提出された資料をもとに、国際芸術センター青森学芸員および外部審査員平倉圭氏による審査によって選考、決定されます。

5.外部審査員

平倉圭
1977年生。専門は芸術学。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学博士)。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院Y-GSC准教授。芸術作品の制作過程における物体化された思考の働きを研究している。最近はパフォーマンス研究も。
著書に『かたちは思考する芸術制作の分析』(東京大学出版会/2019年)、『ゴダール的方法』(インスクリプト/2010年、第二回表象文化論学会賞受賞)ほか。

6.支援内容

  • 渡航費(往復1回、上限額:国内70,000円/国外 150,000円)
  • 活動費(1ターム 40,000円)
  • 生活費(上限を70泊71日、1ターム:59,400円、満額の場合:303,160円)

7.滞在中の活動

自身の制作・リサーチ以外に、展覧会、ワークショップ、レクチャー、パフォーマンス、公演など何らかの形での発表を行う。

8.詳細

その他、詳細は国際芸術センター青森ウェブサイトにてご覧ください。

お問合せ

青森公立大学 国際芸術センター青森(担当:金子、慶野、村上)
017-764-5200(お電話は9:00〜17:30の間にお願いします)
FAX 017-764-5201
MAIL acac-air@acac-aomori.jp
Webサイト http://www.acac-aomori.jp