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出崎真里

アートな人紹介:出崎真里さん

アートに興味をもったきっかけを教えてください
幼い頃、内気で人と話せなかった私は、幼稚園の先生がオルガンを弾くと、そのそばから離れなかったようで、先生に勧められ音楽教室に通い始め、電子オルガンを15年位習っていました。その後は、楽器に触れる機会は殆どなくなってしまいましたが、音楽を聴くことは大好きでした。保育士の仕事に就いてからは、絵本に魅力を感じ、読み語り(「読み聞かせ」よりも「読み語り」が自分にとっては、しっくり。)の機会を重ねてきました。子育て中は子どもたちが通う小学校で「おはなし会」を立ち上げたり、絵本好きの仲間で絵本作家の講演やワークショップなどを企画したりしていました。そして現在は、絵本の読み語りと音楽とのコラボという形でイベントに参加することも増えてきました。人との出逢いや繋がりの中で、様々な刺激を受けて、活動内容も変化してきたと思います。

アートに感じる「魅力」を教えてください

地域の小学校で絵本の読み語りを続けて、17,8年になります。子どもたちと共につくる空間にいつも私自身がワクワクしています。また、この数年はおとな対象のイベントにも関わっていますが、言葉の少ない絵本だからこそ、余白があって、想像の世界が広がり、自分の経験と重なったり、心に響くメッセージを自分なりに受け止めたり、子どもの頃とは違った感覚で絵本の世界に入り込んでいる自分がいます。そして、今までは音楽を聴いて楽しんでいた私が、4年ほど前からは演奏の楽しみを感じています。この年齢になって、弦楽器をやってみたいと思い立ち、そこで選んだのがウクレレ。私の周りにはギターや鍵盤など楽器を楽しんでいる友人たちが沢山いて、その音のシャワーをいっぱい浴びたからでしょうか。楽しそう!やってみたい!やるなら今だ!と。若い頃に歌っていた曲、好きなアーティストの曲、懐かしの昭和歌謡など、弾き語りを楽しんでいます。子ども時代や青春時代に口ずさんでいた歌で、当時の記憶がよみがえって思い出に浸ってみたり、また、心が疲れている時は、ウクレレの音色で肩の力がスッと抜けていくこともあります。そして、まだまだ拙い演奏ですが、音楽を通して繋がった方々と共有できる時間は刺激や発見があります。絵本も音楽も、今の私にとっては心の栄養。ここに至るまでの数々の素敵な 出逢いに心から感謝しています。

これからどんな活動をしていきたいですか?

「この絵本は手元に置きたいな」と思うものを購入していたら、400冊近くになってしまいました。このコロナ禍の前は、日頃お世話になっているお店で「絵本カフェまりあんじゅ~る」と称して、お茶を飲みながら、ゆっくり絵本を楽しんでいただく企画を月1、2回行っていました。現在は、イベントなどでお声をかけていただければ、出張「まりあんじゅ~る」として、どこにでも絵本たちと共に参加しています。「子どもの頃に読んだ絵本と再会できた」「こんな絵本があるとは知らなかった」と嬉しい感想をいただくこともあり、今後もそのような場で絵本と人と繋げるガイド的な役割を少しでも担えたら、と思います。きっと絵本たちも喜ぶことでしょう。また、この2,3年で自分の活動の方向性が定まってきたような気がするので、今まで積み上げてきたもの(と言えるほどのことではないですが)を深めたり、広げたり、時にはもしかしたら、好奇心で寄り道したり、自分の歩幅で私らしく活動を続けていきたいと思います。そのためにも常にアンテナを張っていきたいですね。

【写真撮影協力】ABHラジオ

プロフィール

出崎 真里 でさき まり

東京出身。
保育、生涯学習、就職支援などいくつかの仕事を渡り歩き、現在は本に関わる仕事。 仕事の傍ら、学校やライブハウスなどでの読み語りや、イベントでは私物の絵本を並べて絵本コーナーを設けることもある。 友人(ギター弾き語り)とのコラボの活動も行っていて、2021年からA-Paradiseにも参加している。