地域の文化的資源に新たな光を当て再構築し、さらに質の高い独自の文化芸術の創造を推進することで魅力あるまちづくりを進めていくことを目的に、文化芸術と社会を結びつける活動を行っています。
ごあいさつ
ある人の表現活動が他の誰かの心を揺さぶる。自他の心の中にあるものに火を点けるもの、それが一言でいって「アート」であり、一人ひとりの中に眠るものを覚醒させ何か新たなものを表出させる。そういう人々が暮らしているまちを推進する団体として、あおもりアーツカウンシルは組織されました。
また近年、“生活の質QOL”の向上ということが唱えられていますが、これまでの日本が目指してきた“生活水準” の向上にとどまらず、その先にある本当の目的、精神の充足であり人間らしい生き方、つまり、生きがいにつながるものだと思います。
わたしたちは、人々が自らの創造力を発揮して、ここに生きている甲斐とよろこびを感じられるよう、この地に根ざした文化を基軸としながらも、それによって新たな経済が立ち興るような創造的なまちづくりに参画していきます。
これまで、青森の人々の創造的な活動があふれるまちを考えるフォーラムとパイロット・イベントを開催してきましたが、次のフェーズとして、文化的インキュベーター〔社会を変え得るインパクトを有する創造的な文化芸術活動への社会投資を行う機関〕の役割を具現化したいと思っているところです。
これからも「芸術的で音楽が奏でられているようなまち」の構築に向け、行政と協働して活動して参りますので、ひろくみなさまのご協力をお願い申し上げます。
今後の活動に向けて
あおもりアーツカウンシルは、社会的共通資本としての文化芸術をとおした新しいまちづくりを構想しています。そのためにはまず、長期的視点に立ちモノではなく、人の創造力にこそ投資すべきであると考えます。
このような観点から、『青森版アーツ・カウンシル』の設立を模索しているところですが、これは文化的資源の独自性と芸術の本質である創造性を最大限に発揮した新たな文化芸術活動に対し、積極的な活動を行う第三者的な機関という位置づけで、最終的な目的である人々の創造的な活動があふれるまちの実現を主導していくための専門機関のことです。青森のローカル・グローバルな文化芸術的土壌を源泉として、創造力によって社会が変革され拡張されるような、新たな取り組みを展開していきたいと思っています。
あおもりアーツカウンシルが目指す青森の未来
青森は自然や文化、そしてクリエイティブな人材の宝庫。
必要なのは、魅力をコンテンツとして打ち出す力、情報発信を行える創造的な人材の支援育成、外から引き寄せる環境の整備など、可能性を見いだしコーディネートする仕組み。
内外のクリエイティビティを結びつけながら成長し、小さくとも埋没しない、楽しく個性を持った街になることが、高齢化や人口減少に負けない、未来の青森を開く鍵になる。あおもりアーツカウンシルは、そのスタートを担い、市民のまちづくりを支えたいと考えています。
お問い合わせ
あおもりアーツカウンシル事務局
一般財団法人青森市文化観光振興財団 文化・スポーツ事業所 ☎017-773-7304(平日9:00~17:00)
あおもりアーツカウンシル委員
●会長/佐藤 広野(さとう こうや)
1982年青森市生まれ。現在、青森県立黒石高等学校情報デザイン科 教諭。「あかりのありか」等、グループ展への出品をメインとして制作活動も継続中。
本年度よりあおもりアーツカウンシル会長を拝命いたしました。前会長が思い描いてきた「文化芸術創造都市」の姿を引き続き追い求めながら、その形と触感をより具現化・可視化していくことを目標に、青森市の芸術創造活動を支えていきます。
ところで皆さんは「アート」と耳にした時何を思い浮かべるのでしょうか?趣味・特技として、学問として、そして仕事として幾重にも美術と関わってきた私にとって「アート」は、それは当然興味をそそられるものであって、何か心をワクワクさせてくれる存在であります。けれども、自分が好きだからといって、相手にも好きかと言われたら、違うこともありますし、面白いイベントだとしても関心を高めることができなければ足を運ぼうとは、やはり思えないものです。
青森市では一年にいくつものイベントが開催されております。祭り、スポーツ、健康、グルメ、育児、お出かけ・・・そしてアート。それぞれの分野が特色を生かし市民の皆さんを出迎える中で、我々「あおもりアーツカウンシル」は特に「アート」という分野において「市民」の皆さんの日常を彩ることを使命としております。皆さんがついつい感情移入してしまえるような、もっと身近に感じられるような芸術創造都市として青森市が今以上に変化していけるよう務めを果たしていけたら、と思っております。
●副会長/髙谷 憲(たかや けん)
青森演劇鑑賞協会 会長/A-Paradise 部会長
平成生まれのネイティブツガリアン。
高校時代から演劇にのめり込み、仲間と創り上げる楽しさを知る。
2014年、縁あって「A-Paradise 」立ち上げに携わる。以来中心に立って、表現者の繋がりづくりに奔走している。
普段は市内で事務員として働きながら、演劇、バンド、美酒を嗜み、地元あおもりを愛する。
●委員/奥脇 嵩大(おくわき たかひろ)
埼玉県大宮市(現・さいたま市)生まれ。
青森県立美術館学芸員。京都芸術センターアートコーディネーター、大原美術館学芸員を経て2014年から現職。地域社会や自然とのつながりの下、生きることと芸術の可能性を広げることに関心をもつ。近年の企画に「青森EARTH2016:根と路」、「アグロス・アートプロジェクト2017-18 明日の収穫」(共に青森県立美術館)等。
2017年頃から本アーツカウンシルの前身「アートでオン!」の創造の場づくり支援事業等に関わらせていただき、今回初めて委員に就任します。草の根的なものから大規模なものに至るまで、青森で日々行われる多彩な企画やイベントからは、文化芸術をはじめとする未知のものにふれることへの、市民の方々の関心の高さを日々実感します。そうした「熱」をさらに上げ、青森の地を、芸術を愛し、楽しみ、生活の中で実践される方々がより一層集まる場所とするお手伝いができたらと思います。よろしくお願いいたします。
●委員/瀬藤 朋
●委員/武田 勇紀(たけだ ゆうき)
これまで地元平内町で平内町商工会青年部・HIRANAI Project REbirthという地域団体に所属しイベントの立ち上げに関わって参りました。夏泊半島の椿山海岸を舞台にした「椿山クラフトキャンプ」、シャッター通り商店街に賑わいを取り戻そうと中心商店街を舞台に「ひらないMiRAi商店街」を企画・運営して参りました。2019年には夏泊半島の海岸線のゴミ問題を解決すべく、アート活動を軸に据えた「夏泊ビーチクリーンプロジェクト」をHIRANAI Project REbirthチームで立ち上げ動いております。
また趣味のDJ活動を通しこちらも「COUNT OF THREE」チームで動いておりまして、飲食店などのショップ地域団体のイベントの音楽面をサポートしています。いずれに置いても様々な方の協力を得ながら一人の力では実現しえないそれぞれの方のスキルと人脈を持寄り活動しております。この「あおもりアーツカウンシル」においても、チームに加わるきっかけになった前会長シマナカさんとの出会いのように様々な活動の中でステキなご縁を結ばせていただき、ステキな街づくりの原動力になれるようサポートさせていただききたいと思います。
【instagram】 @yuuk_tkd @cot.aomori @hiranai_project_rebirth
●委員/竹浪 比呂央(たけなみ ひろお)
ねぶた制作者。1959年青森県西津軽郡木造町(現つがる市)生まれ。1989年、初の大型ねぶたを制作。以来、毎年制作。2010年1月青森市内に竹浪比呂央ねぶた研究所を設立。
ねぶたの創造と研究を主としながら、「ねぶた」を「紙と灯りの造形」と捉え、新たな可能性を追求し続けています。ねぶたを育て、祭りを大きくしてきた青森という土地は、人々に創造する楽しさとエネルギーを爆発させる喜びを伝えてきました。これだけの財産があるこの街だからこそ、さらに情報を蓄え、個性を加え、発酵・醸成させ、新たな「創造都市」として独自の文化を発信していくことができるはずなのであります。一歩でも前へ、活動を続けてゆかなければなりません。
●委員/東條 英哲(とうじょう ひであき)
青森市教育委員会事務局 文化学習活動推進課 課長
●委員/鳥谷部 修(とやべ しゅう)
(一財)青森市文化観光振興財団 常務理事
●委員/沼田 祐寛(ぬまた ゆうかん)
京都府京都市出身、株式会社丸石沼田商店 の代表取締役社長として会社を経営。
前進のアートでオン!から、選定委員を3期務めさせて頂き、今年からはあおもりアーツカウンシルの委員として協力させて頂きます。
芸術に関して素人の私ですが、休日は夫婦で楽しく美術館の観覧や演劇の観劇などをしています。私自身の体験を通じ、文化・芸術は敷居の高いものではなく、身近で楽しめるものだと思っています。
組織の目的の一つである、「文化・芸術と社会を結びつける活動」は、青森市民の皆様が、私と同じように身近に文化・芸術活動を楽しめることの提供ではないかと考えています。
皆様と近い視点で、この活動をお手伝いできればと思っています。
あおもりアーツカウンシル規約
(名称)
第1条 この会の名称はあおもりアーツカウンシル(以下「本会」という)とする。
(目的)
第2条 本会は、青森における文化芸術の普及振興と発展を願い、多様な地域の文化的資源に新たな光をあて、質の高い、独自の文化芸術の創造を推進することで、地域の活性化と真に豊で魅力あるまちづくりに寄与していくことを目的とする。
(所掌事項)
第3条 本会は、文化芸術振興の中心的組織として第2条の目的達成のため次の各号に掲げる事項に取り組む。
(1)文化芸術の情報収集及び提供に関すること。
(2)文化芸術活動を支える人材に関すること。
(3)文化芸術の振興に必要な支援に関すること。
(4)文化資源の掘り起こし・磨き上げに関すること
(5)その他、上記項目の推進に資する事業を実施すること。
(構成)
第4条 本会はその目的及び活動に賛同する有識者や団体、行政等で構成するものとする。
(役員)
第5条 本会の役員として、会長1名、副会長2名以内、監事1名を置く。
2 会長、副会長、監事は委員の中から互選により選出する。
(役員の職務)
第6条 会長は、本会を代表し、会務を総理する。
2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるときは、その職務を代理する。
3 役員の任期は2年とし、再任を妨げない。
(会 議)
第7条 会議は委員をもって構成する。
2 会議は会長が招集し、その議長となり、次の事項を議決する。
(1)規約の制定及び改廃に関すること。
(2)事業計画の決定及び事業報告の承認に関すること。
(3)予算・決算の承認に関すること。
(4)役員の選任に関すること。
(5)その他、本会の重要事項に関すること。
3 会議の議決は、出席者の過半数をもって決し、可否同数の場合は、議長の決するところによる。
4 議長は、必要と認めるときは、オブザーバーとして会議の構成員以外の者の出席を求めることができる。
(企画運営委員会)
第8条 本会内に第3条に掲げる取り組みを円滑に遂行するため企画運営委員会を設置することができる。
(事務局)
第9条 事務局を一般財団法人青森市文化観光振興財団 文化・スポーツ事業所内に置く。
(経費)
第10条 本会の経費は、負担金、補助金及びその他の収入をもってこれに充てる。
(その他)
第11条 この規約に定めるもののほか、本会の運営に関し必要な事項は、会長が別に定める。
附 則
この規約は、平成29年4月19日から施行する。
令和 元年5月30日一部改正する。
令和 2年 4月21日一部改正する。