「平成27年度アートで音楽のあるまち青森 文化芸術創造活動助成事業」 公開選考会結果
アートでオン!の嶋中です。
わたしたちは、平成24年に青森市が策定した『アートで音楽のあるまちづくり方針』を推進するための組織として、市よりの委託を受け、且つ、その主旨に積極的に賛同して集まったボランティア団体です。
本日の助成事業は、この方針の中の「新たな文化芸術活動支援システムの構築」というところを担うために、“先駆的な”文化芸術“創造”活動に対して行うものです。
従来の助成事業と違うのは、この「新たな」と「先駆的」、そして「創造的」な、という観点を持っていることです。
創造力を最大限に発揮した「アートで音楽のあるまちづくり」に資する文化芸術活動に対して、積極的な支援を行うことで、「文化芸術 “創造都市” 青森」の構築を目指すのものです。
“アート”を切り口に、文化芸術の創造力によって、社会が変革され拡張されるような、“新たな”取り組みに期待しているところでしたが、このような我々の思いに対して、果たしてどれだけの応募があるだろうか?と多少不安にも思っていました。
ところがフタを開けてみますと、15団体の申請を頂いたということで感激しております。
まずは、応募を頂きましたみなさまに心からの感謝を申し上げます。ありがとうございます。
本日のプレゼンをとても楽しみにしておりました。
さて、わたしは “美が世界を救済する”という、ドストエフスキーの言葉を信じる者です。
「アートで この世界を変えたい!」
これまでの社会は、経済合理性の追求に過ぎました。ヒト・モノ・カネと言われますが、加えて、人の社会には「文化」が必要だ。いや、「文化」こそが、これまでの資本主義を乗り越えるための、拡大再生産が可能な社会ストックである、だからここで「文化」を基軸とした社会に変革したい、と願う者です。
そこで 今回、公開の審査としたのには、「訳」があります。当然、原資の都合上、応募すべてに助成することは不可能です。ですが、今回わたしたちの想いに応えてくださった、それだけで素晴らしい応募内容を、市民のみなさんにもお伝えしたい。それぞれが社会にとって夢と希望の種である。
残念ながら助成できなかったにしても、みなさんの存在とその事業計画を、ひろく市民が共有することで、その中から何かしら支援の輪が広がらないか?
これまでの「発表者」と「鑑賞者」というだけではなく、すばらしい種を市民みんなで育てていく、文化的資源を共有し、みんなで支援していくような、そんな共有・参画型社会の実現を夢みての「公開審査会」。これは、青森が持つ「文化的価値を共有する場」でもあるのです。(コモンズ)
支援者は、わたしたちばかりではありません。市民みんなが、それぞれのやり方で支援者たり得るのです。
ということで、「みなさま ようこそ!」今日は、青森市にとって記念すべき日です。
- 発表者のみなさん。想いを実現すべく腐心されたであろうその企画を、ひろくアピールできる機会です。頑張って下さい。そして、是非、この場を楽しんで頂けたらと思います。創造の喜びを分かち合いましょう。
- ご観覧のみなさん。どうぞご期待下さい。ほんとに、どれもが素晴らしい事業ばかりです。みんな実現できたならば、きっと、青森はアートで音楽にあふれることでしょう。
是非、ご声援をお願いします。市民一人ひとりの声が、何よりの励ましとなることでしょうから。
最後に、今日この日が実現できたことを、皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
助成団体
- 青い森音楽祭実行委員会「青い森音楽祭2015」
【事業の目的】
「人間形成のうえで小中学校時代の経験が大切である!」という観点からも、市民による文化活動とりわけ子どもたちとプロ演奏家による演奏機会の提供と演奏活動を通じて、次代を担う子どもたちの音楽教育の助成、および地域の音楽文化の発展・振興に寄与することを目的とする。
申請金額/41.6万円
助成金額/30万円 - なべげんわーく合同会社「渡辺源四郎商店 畑澤聖悟中学生演劇体験ワークショップ」
【事業の目的】
高校演劇の指導者として全国的に知られ、実際に全国の公共ホール、自治体からの講師の依頼を受けて演劇ワークショップを行っている畑澤聖悟が、地元青森の高校演劇や青森県のパフォーミング・アーツの裾野を広げるために2008年から毎年夏に行っている中学生対象の演劇ワークショップの継続。(※2014年のみ、フェスティバル/トーキョー14関連企画ワークショップを例年の開催と同時期に東京で行ったため休止)
申請金額/50万円
助成金額/25万円 - 青森演劇鑑賞協会「還暦の歌」制作実行委員会「青森演劇鑑賞協会創立60周年記念 演劇『還暦の歌』」
【事業の目的】
青森演劇鑑賞協会は、1955年(昭和30年)に設立し、今年創立60周年の還暦を迎えます。青森市民の皆様に支えられて、「この青森で一人でも多くの方々と一緒に素晴らしい舞台に出会いたい」という思いを前進させ、これまで上演した作品は380回を超え、延べ38万人以上の方々が、ボランティアスタッフとして、観客として参加してくださいました。創立60周年は、青森市民の皆さんへの感謝の意味も込めて、一人でも多くの方々と共に舞台作品を創り、制作上演をしたいと考えています。
そこで、舞台経験や年齢、性別に関係なく、たくさんの市民の方々が参加できる演劇「還暦の歌」の制作上演をすることにいたしました。そして、還暦の歌を市民から公募し、これから60歳を迎える、60歳を過ぎた市民への応援歌を作り、感動を分かち、参加者も観客も全てが主役となる舞台制作を行います。
申請金額/50万円
助成金額/20万円 - (一社)BLUE ties Impression「ぶるーnebuta」
【事業の目的】
本県には日本トップレベルの青森大学、青森山田高校男子新体操部が存在する。青森大学においては、13年間連続で日本一に輝いており、多方面から高い注目を浴びている。また、OBの中には世界一のサーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」からキャスティングされ、現在も世界各国で活躍している者もいる。国内では、青森大学・青森山田高校のOBで結成されたアクロバットパフォーマーBLUE TOKYOが活躍している。このように青森で育んだ高い技術を活かした新しい観光コンテンツを創り出す事で、観光客を誘致し、地域活性を目指す事業。
申請金額/50万円
助成金額/50万円 - 青森ジュニアオーケストラ「かけよう海峡にハーモニーの架け橋を 青森ジュニアオーケストラ第35回記念定期演奏会」
【事業の目的】
函館ジュニア・ドリーム・オーケストラとの交流活動をとおし、音楽を愛好する心を育むと共に、目標に向かって努力しながら互いを思いやり尊重する心を育て、次代を担う児童・生徒(団員)の健全育成を図る。
申請金額/50万円
助成金額/15万円